某フードデリバリー配達員のブログ

中年男性フーデリドライバーの独り言

置き配ボックスへの置き配が浸透しないことに配達員が思う事

「宅配ボックスに入れて置いてください」

配達時に時々こういうメッセージをいただくことがあります。

もちろんその指示通りに置き配をして帰りますし、こういう置き配用の宅配ボックスを置かれているのがありがたいような…でも、案外判断が難しいようなき気がしています。

なんてことを書いてみたいと思います。

置き配ボックスとは

その名の通り、置き配していただく際に商品を入れていただくための入れ物のことを指しています。今は多様な置き配ボックスがあります。

amzn.to

僕が配達時に見たことがある宅配ボックスはこのタイプのものでした。
約2,000円で購入可能なようです。

配達員として感じる置き配ボックスを置くメリット

配達員として置き配ボックスを置いていることによるメリットには次のようなものがあると感じています。

置き配時の目印になる

置き配をする際に「置き配ボックスにいれておいてください」の一言のメッセージでたいてい伝わりますので、置き間違いを防ぐことができます。

雨や獣害から商品を守れる

ボックス型になっているので、商品を外気や雨から守ることができます。

商品が雨ざらしになることはありませんし、例えばカラスなどの鳥が商品をつっつくという事も防げます。

盗難防止にもなる

ボックスに封ができ、ボックスそのものをワイヤーで固定することができるものもありますので、ボックスごと盗難に遭うということを防ぐことができます。

ボックスを盗難から守れますので、必然的に中の商品も守れます。

置き配ボックスへの置き配に配達員として思う事

置き配ボックスのような便利なものがもっと一般化すればいいのにな…と思う反面、実は使える場面がかなり限定的なのかもしれないというのも感じています。

というのも、フーデリ配達員として配達しているなかで置き配ボックスへの置き配ということはまずありません。17,000件以上配達してきて10件もありません。利用率0.06%ぐらいですから、誰も使ってないと言っても過言ではないはずです。

なぜだろう?という自身の体感を書いてみたいと思います。

意外と面倒かもしれない

置き配ボックスに置かれた商品を取り出すという作業に、ボックスの開閉というひと手間が加わります。場合によっては置き配ボックスを室内に持って入るという作業も必要かもしれません。

この手間暇は意外と面倒なんじゃないかな?とも思うのです。

特にフーデリのように食べ物が受け取る商品の場合、置いてくれたらすぐに引き取るからというお客様も少なくありませんから、ボックスに入れるメリットがそれほどないのに手間暇はしっかりかかるという割に合わなさがある気もします。

そういったところから、フードデリバリーのお客様の間で置き配ボックが広がってないのかもしれません。

衛生面でとても微妙

置き配ボックスが置かれているお宅に配達して思ったのが、意外と置き配ボックスが衛生的じゃないんですよね。

玄関先に置きっぱなしにしているので埃をかぶっていることが少なくありませんでした。そこに食べ物を入れるとなると、逆に食欲を失くしたりしないかな…と心配になるレベルです。

そうなることを見越して、置き配ボックスを置かない人が多いのかもしれません。

玄関先に置きっぱなしで良いという環境は非常に限られる

マンションの場合、廊下は共用部分ですので無駄なものを置かないようにという通達が必ず出ています。共用部分だから置き配すらダメ!というマンションもあるぐらいです。

そこに置き配ボックスをおきっぱなしにしておくというのは現実的ではありませんし、今は宅配ボックスがマンションに設置されているので、宅配便などはそちらに商品をというケースも珍しくありません。

また、一戸建ての場合なら玄関先に置き配ボックスを置いといても差支えがないような気がしますが、玄関先をキレイにしておきたいためか、意外なほど置き配ボックスが導入されていません。

一戸建ての場合は、自転車の籠に入れといてくださいというケースが多く、実際、フードデリバリーの場合はこれで事足ります。

そんなわけで…

配達員目線では置き配ボックスがあれば助かる場面が少なくありません。ここに入れておけばいいんだね!という安心感があります。

ただ、置き配ボックスそのものを設置したり、出し入れしたりの手間は意外と面倒だし、だからといって玄関先に放置すると埃まみれで衛生的じゃありませんし、マンションではそもそも共有部分にモノを置くな!という所も少なくありません。

そういう用途や継続性という部分で、置き配ボックスの活躍できるシーンは限定的なのが現状です。

価格的にそれほど効果ではありませんから、一度買って使ってみて、合わなければ捨てるという大胆な判断でも良いと思いますが、もし置き配ボックスの購入や導入を検討されているのなら、そういった用途や継続性を今一度確認してみることをお勧めします。