某フードデリバリー配達員のブログ

中年男性フーデリドライバーの独り言

ウーバーイーツで頼むのは贅沢?に現役配達員がお答えします

「ウーバーイーツで頼むのは贅沢だ」

そういう声があるのもわかりますし、その声が言っていることは配達員としてとてもよく理解できます。贅沢と言われても仕方がない部分はあります。

ただ、その贅沢は、ちょっと視点を変えると利用者様に贅沢以上の価値を提供している可能性もありますし、利用した店舗を支えることにも繋がっていたりします。

その視点も併せて、ちょっとした贅沢を時には選んでみてほしいな…なんてことを思ったりしますので、「なぜ贅沢と言われるのか」と「贅沢だけど価値はある」という2つの視点であれこれをまとめました。

ウーバーイーツが贅沢だと言われる理由

贅沢の基準は人それぞれです。

他人が「それは贅沢です」「贅沢ではありません」と答えることができる類のものではありませんが、配達員である自身の価値観に照らし合わせると、ウーバーイーツの利用は”多分贅沢だと思います”と答えることになります。

それはこんな理由からです。

店頭価格より高い価格設定

ウーバーイーツで頼める商品の多くは、実際に店頭で購入することもできます。

例えば、マクドナルドをウーバーイーツで頼むことができますが、こちらはもちろん店頭で購入することも可能です。どちらでも購入可能ではありますが、価格は同じではありません。

 

記事執筆時点のコカ・コーラのMで比較しますと、店頭だと240円ですがウーバーイーツでは330円です。その差1.375倍です。他のメニューも同様にウーバーイーツのほうが価格設定が高額になっています。

同じ倍率ではありませんが、全ての商品がウーバーイーツ価格>店頭価格となっています。

そのため贅沢とのそしりを受けるのは致し方がないとも思っています。

ウーバーイーツだと高額になる理由

なぜウーバーイーツでの販売価格は高額なのか。
もちろん、お店が暴利をむさぼっているってわけではありません。

ウーバーイーツが商品価格に対して販売手数料を課すため

これが最も大きな要因となっています。

 

通常の店頭価格からウーバーイーツに販売手数料率分を持っていかれると、お店側は売れば売るほど赤字が積みあがっていきます。それでは商売になりません。

ちゃんと利益を確保し、販売手数料も支払って…となるとどうしてもウーバーイーツでの販売価格は店頭より割高にならざるをえないという事情があります。

また、ウーバーイーツもビジネスとして成立させていくためにはちゃんと利益を確保しなければいけませんので、ウーバーイーツ側が手数料を求めるのも致し方がない部分があります。

つまり、どうしてもウーバーイーツでの販売価格は高くなりますし、それが現時点の最適解であるとも言えます。

【参考】ウーバーイーツのコカ・コーラM 330円

【参考】マクドナルドのコカ・コーラM 240円

大抵の場合、買いにいけなくもない

上記のマクドナルドなどの実店舗を構えてるケースで、特に簡単に行ける圏内にその店舗がある場合に限りますが、自分で買いに行こうと思えば行けなくもありません。

行こうと思えば行けるところで買えるのに、行かずにウーバーイーツに持ってきてもらうという横着感を贅沢という言葉で揶揄している部分はあります。

ウーバーイーツの贅沢で得られる利点

贅沢なのか否かで言えば、確かに贅沢をしていると言えなくもありません。

ただ、その贅沢は決して悪い贅沢ではなく、ちゃんと相応の価値がある贅沢で、場合によって賢くお金を使っていると言えなくもない部分があります。

時間を買うことで使える時間が増えて未来が変わる

この世で最も重要な資産は”時間”であると言われています。どれだけのお金持ちでも時間は等しく1日24時間ですし、その時間の使い方次第で人生の内容は変わってきます。

その貴重な資産でもある”時間”を、ウーバーイーツを利用して獲得しているという側面があります。

 

例えば、次の2つのパターン。

  • 商品Aをスーパー○○で往復30分かけて購入した
  • 商品Aをウーバーイーツで端末操作3分で購入した

商品Aを手に入れるという結果は同じですが、費やした時間に差があります。その浮いた時間を生産的な他の活動に使うことができれば、確実に人生の質が上がります。

浮いた27分を使って英語の勉強をして、英単語を覚えた。27分ですからあまり覚えることができないかもしれませんが、この行動を10回重ねた場合、100回重ねた場合、その未来は違っているはずです。

購入した時間をより価値を感じるものに投下するのなら、人生を質を確実に上げることができますので、決して無駄な贅沢にはなっていないはずです。

係る人のこれからに繋がっている

ウーバーイーツを使うことで、より多くの方の人生を支える手助けにも繋がっています。

例えば、雨が降っているとします。いつも行っているラーメン屋に行きたいけど、雨なので行くのが億劫だな…って時に、ウーバーイーツで頼めることを思い出し頼んだとします。

贅沢だな…と感じるかもしれませんが、お店側からすると、その行動はいつもよりひときわ有難い行動になっているかもしれません。

 

雨天時はどの飲食店もお客さんの入りが悪くなります。つまり、売上が落ちます。だからといって、雨をやますことなんてできないし、雨がずーっと降らないように天気を操作することもできません。

そんな雨天時でもデリバリーで注文を頂ければ確実に売り上げになります。

仕入れた食材を無駄にせずに済み、売上を得ることができるのですから、お店を運営していく支えになります。

贅沢だな…とか、雨の中に持ってきてもらうのは申し訳ないな…と罪悪感を感じながら注文したつもりでも、お店にとっては貴重な売上です。その配達に関与した配達員の稼ぎにもなりますし、ウーバーイーツの売上にもなります。

 

もちろん、それによって注文者のあなたも幸せな時間を得られているのなら、決して無駄な贅沢ではないはずです。

時には我慢も大切かもしれませんが、食べたいものを食べたいときに無理のない範囲で注文するという行動によって救われる人もいますので、あまり過度に「ウーバーイーツは贅沢だ!」と思われなくても…とも思っています。

まとめ

「ウーバーイーツを利用するのは”贅沢だ”」とする意見に対して、「確かにそう思います」という側面と「無駄な贅沢ではありませんよ」という側面で書かせていただきました。

自力で手に入れることができるのに同じ商品を割高で買うのは贅沢だと感じたとしても、それはそれで理解できます。

半面、買い物に行く時間を節約して、自分がもっと時間を使いたいことのために時間を使うという選択を取れるというメリットもありますので、贅沢した以上の価値を得ているという見方もできます。

 

どちらを正解というつもりは一切ありません。無理のない範囲でご注文を頂ければ配達員としてはうれしい限りです。

そのうえで、贅沢だと感じる時、これは贅沢じゃないな…と感じる時の一助としてお役立ていただければ嬉しく思います。