一時期から急に置き配指示の張り紙やステッカーを見る機会が増えたという印象があります。
コロナ過で置き配という手法が広く一気に浸透したおかげだと思います。
そんな「置き配用張り紙」や「置き配ステッカー」。
配達員としては、正直なところとても微妙な存在だな…と思っています。というのも…ということをツラツラと書かせてもらいます。
置き配用張り紙・置き配用ステッカーとは
置き配用の張り紙や置き配用ステッカーとはこうあるべきだ!というルールは特にないのかもしれませんが、一般的にはこういったものを指していることが多いようです。
ステッカーとしてドアに張り付けるものもあれば、マグネット式で張り付けるものもあったり、ホテルのようにドアノブにぶら下げるタイプのものもあります。
個人的にはステッカーははがすときに汚れそうなのでマグネットやぶら下げ式がオススメではありますが、こういったものを置き配張り紙や置き配ステッカーなどと読んでいるようです。
置き配用の張り紙・ステッカーを置くメリット
この置き配用の張り紙やステッカーをドア前に貼るというメリットは次の1点に尽きると思います。
「置き配をしてほしい」と明確に伝えられる
とにかく明確に「置き配をしてくれ」と配達員に伝えることができます。
実際に置き配を利用してみるとわかるのですが、配達員の中にはこちらが「置き配をしてくれ」と明確にお願いしていても、それを見落とす配達員もいます。嘘みたいですが。
勘違いしている、見落としている…理由は色々とありますが、置き配をお願いしているのに対面で受け取ることになるストレスは半端ないでしょうし、子供が寝ているから静かに置き配してほしいのにドアベルを鳴らされて対面とかになると爆発しそうになるはずです。
そういったことを未然に防ぐために、念入りに置き配をしてくれと伝えるという効果はかなりあると思われます。
置き配用の張り紙・ステッカーの利用状況
では、実際にフードデリバリーの配達員をしていて置き配用ステッカーや置き配用張り紙を利用している人はどの程度いるのか?というと…それほど多くないという印象です。
30件配達して1件あるかどうか
僕の場合、1週間で100件足らずの配達件数をこなしていますが、その中で置き配用ステッカーや置き配用張り紙が為されているお宅に遭遇する確率は、3件あるのかどうかレベルです。
まったく遭遇しない日もあります。
なので、「あ、ステッカーしてはるわ…」と、置き配用ステッカーや置き配用張り紙を見かけるたびに逆に新鮮に感じたりします。
置き配用の張り紙・ステッカーの利用に配達員として思う事
では、実際に置き配用ステッカーや置き配用の張り紙が為されている場合、配達員はどう受け止めるのか。どう感じているのか。
そんなことを書きたいと思います。
アプリの指示を優先する
基本的に、アプリの置き配の指示が為されているお宅に、置き配用のステッカーや置き配用の張り紙が貼られていますので、指示通りに置き配をして帰ります。
ただ、問題はアプリでは「直接受け渡し」となっているのに「置き配してください」というステッカーや張り紙が為されているときです。
どちらが正解なのかわかりませんが、配達員としてはアプリの指示を優先します。
考え方として、間違っている場合により問題になるのはどちらか?で考えた場合、”配達アプリの指示に従ったのかどうかだ”と思っているためです。
置き配指示のステッカーや張り紙はとてもありがたいのですが、強制力や信用性という意味では、アプリを通して伝えられる指示を上回る効力はないと思っています。
海外配達員にどこまで通じるのか不明
ざっと置き配ステッカーや置き配張り紙を見てみた感じではありますが、いずれも日本語のみの表記である商品が多く見受けられます。
今の配達員の何割かは、海外の方です。
その方たちが日本語を読めないとまではいわなくても、一律に正しく理解しているのか?というと謎が残ります。
配達アプリは自身がもっともなじんでいる言語に変換してくれますので、海外の方は自身が一番なじんだ言葉に変換された指示に従って配達をしていますし、だからこそ配達業務を行うことができます。
日本語だけで表記された置き配ステッカーや置き配張り紙を立てかけたところで、それを理解できるのかどうかはとても怪しいです。
というわけで・・・
置き配用の張り紙や置き配用のステッカーは、配達員目線からすると、”念押し”には効果があると思います。特に日本人ドライバーへの念押しには一定の効果があると思います。
ただ、基本的にはアプリでの支持を優先し、それに従った配達業務を行いますので、アプリで「置き配をしてください」と書かれているのかどうかがとても大切です。
お客様には、まずアプリの情報が正しいのかどうかをチェックすることをお勧めし、そのうえでステッカーや張り紙は効果的だと認識してもらうと平和かつストレスのない置き配体験になると思います。
よければ参考にしてみてください。