「ウーバーイーツの配達員になろうかな・・・」
そう思っている方には残念なお知らせなのかもしれません。
記事執筆時点の話ではありますが、ウーバーイーツは2023年6月より一部地域を除いて新規募集を停止しています。
なので応募を検討していた方は肩を落とすことになるかと思いますが、金輪際未来永劫募集をしないというわけではないでしょうし、一工夫で応募することが出来たりもします。
そんなことをツラツラと。
なぜ募集を停止しているのか
配達員が増えすぎた
配達員が増えすぎたからという1点に尽きると思っています。
インボイスが…みたいな理由を挙げているかたも居ますが、事務対応が増えるとしても、それを理由に募集を停止するということは考えにくいです。
配達員の数=売上の最大値になりますから、売上を獲得したい、拡大したいとフーデリ各社が思ううちは配達員の募集をやめることはないはずです。
外資系ですから、本部からのそのあたりの要求は厳しいはずですし。
では、なぜ配達員募集を停止するのかというと、”増えすぎたから”という理由が大きいと考えています。
配達員増えすぎると起きる悪循環
配達員が増えるのは良い事なのでは?という疑問に対しては、その通り、良いことだと思います。
ただ、増えすぎると稼働する配達員が減る可能性が高まりますので、そこそこの所で止めざるを得ないという事情もあると思うんです。
その要因の真ん中にあるのが、ダイナミックプライシングです。
ダイナミックプライシングとは、消費者の需要と供給を考慮して、商品やサービスの価格を変動させる手法です。商品やサービスの原価をもとに価格を決めるのではなく、販売する時期における消費者の需要を勘案して、価格の設定を変えていきます。 https://diamond-rm.net/glossary/75087/
ウーバーイーツでは配達報酬の算出にこれを採用しています。
需要が多い時期や時間帯は単価が良くなるように、需要が低い時期や時間帯は単価を抑えめで…という仕組みが組み込まれています。
この仕組みの弱点は、閑散期などに配達員が等しく貧しくなることにあります。
需給関係において配達員は供給部分に該当しますので・・・
- 配達員が増えると供給が増える
- 供給過多状態になる
- 配達単価低い状態で維持される
こういう事が起こります。(現に、まさに今そういうことが起きていると思います)
配達単価が低いので件数を稼ぐしかないのですが、配達単価が低くなる理由は配達員過多ですから、件数を稼ぐことすらもできません。
結果、すべての配達員の稼ぎが等しく減り、全員が等しく貧しくなります。
そして、稼げない現状に嫌気がさして配達員離れが起きます。 配達員が離れると、フーデリ会社の売上の最大値も下がってきます。
閑散期が終わり、繁忙期になったときに配達員が足りないと売り上げが伸びません。
(例えると、180キロ出せるけど、そのスピードは出さないから最大100キロまでエンジンのパワーを落とすようなものです。120キロ出さないといけない時に出せなくなります)
また、離れることができる配達員は、他にも仕事があったり、他にも採用されるような優秀な人員である可能性が高いことが想像できます。つまり基本的に優秀な配達員が離れていく可能性が高くなります。
言い方は悪いですが、単価が下がっても残る配達員は、何らかのクセの強さがある配達員ですので、配達員全体の質の低下を招き、ブランドイメージとしてあまり良くない状況になります。
そういったことも踏まえて、あまり供給を増やさないことで単価を維持し、配達員離れを防ぎたいという意図があると思っています。
配達員の募集はすべて停止なのか
需要がある地域と乗り物種は応募している
僕が「供給過多が理由で配達員の募集を停止しているんだな…」と判断した根拠の1つにもなっているのですが、配達員の募集を全面的に停止しているわけではありません。
先日出された配達員の紹介料について…
- 東京都と横浜市
- 一部地域は軽貨物のみ
この2つは紹介料を支払うという案内が来ていました。
ここからわかるのは、配達員が慢性的に足りないエリアは非常に限定的であること。 しかし、軽貨物だけは広く足りてない状態が続いているということです。
どうしても登録をしたい!という方はその2つを活用してみることをオススメします。
募集しているエリアで応募する
東京都と横浜市で相変わらず配達員の募集をかけていますので、そのエリアで配達員として登録するというのが1つ目の工夫です。
- 現在募集中のエリアで登録
- あなたが稼働を希望するエリアに引っ越し
- 稼働エリア変更を申し出る
この手順を踏めば、問題なく本来希望するエリアで稼働することができるはずです。
ただ、登録時に提出する資料の現住所欄を募集中エリア内であることが欠かせませんので、募集中のエリアに生活拠点を一度移す必要があります。
とても面倒ではあるかと思いますし、割に合わないような気もしないでもありません。
募集中の車種で申し込む
軽貨物での応募が可能な状態にあるのなら、軽貨物で応募してみるというのも1つの方法です。
軽貨物は稼ぎの額も仕事の幅も広げることができますし、コストコなどの大型案件は単価が優秀であるという背景もありますから、月収50万オーバーを安定的に稼ぐことは十分に可能だとも言えます。
というわけで・・・
ウーバーイーツが配達員を募集停止している現状について、配達員として感じている事、思う事を書かせていただきました。
まとめると・・・
- 配達員は十分足りている状況になりつつある
- それでも足りないエリアと足りない乗り物種がある
- 登録したいなら、足りないエリアか足りない乗り物種を狙って登録する
という事です。
今後も募集に関しては大きな変化はないと思います。エリア拡大があれば追加募集はありますが、それがいつどこであるのかはわかりません。政令指定都市すべてで稼働エリアを確保している現状では、採算的に旨味があり、進出余地があるエリアはそう多くない気もします。
ただ、軽貨物での募集はまだまだ継続的に募集をすると思います。
なんならウーバーイーツ側の最終的かつ理想は軽貨物メインで配達員が構成されることだと思っています。(全天候対応可能、積載量が多い、都市部以外も商圏にできる等のメリットがある)
自転車やバイクでの稼働を検討している方は、これからの登録はちょっと厳しいかな…
なんて思ったりしますが、一寸先は闇、どうなるかわかりませんので、もし募集をしていたら迷わず応募することをオススメしますし、募集がかかるまで待てないということでしたら、記事で取り上げている2点を参考にしていただければ幸いです。