某フードデリバリー配達員のブログ

中年男性フーデリドライバーの独り言

「ウーバーイーツの仕事って楽すぎる」と思う4つの理由

「ウーバーイーツの仕事、楽すぎるよな~」って思う瞬間がいくつかある。

だから4年も続けられているってのがあるし、楽すぎると甘えてしまうからダメだな…って思いつつ、でもわざわざしんどい事に身を置く必要性もないしな…と思う自分も居たりだけど、どんな瞬間に「楽すぎる」と感じるのか。

そして、こういう部分は「キツイ・・・」と感じるよってことを4年以上、14,000件以上配達業をこなしている経験を踏まえてまとめました。

ウーバーイーツの仕事が「楽すぎる」と感じる理由

煩わしい人間関係がない

この仕事の大きな特徴は、人間関係がほぼ必要ないってこと。

上司も部下もない、同僚という概念も無ければ、取引先という考え方もない。もちろん、上下左右の関係性はある。運営からの指示は守らなきゃだし、お客様には丁寧に接しなければいけない。

ただ、そこに人間関係が発生しない。

フォローしたり維持したりの努力は不要。その場限りのやり取りでしかない。

だから、人間関係のストレスらしきものがほとんどない。

今の仕事、今までの仕事で人間関係がイヤになったという人でも安心してできる仕事でもあります。

意外と稼げるときがある

その気になれば意外と稼げる仕事でもある。狂ったようにこの仕事に没頭すれば100万円を稼ぐことも可能ではある。(現に、稼げなくなったと言われている今日現在でも月100万円稼ぐ人はいる)

十数万円の手取りで生活が厳しい…という人は、そこから飛び出してこの仕事をすればいいのに?とか思えるぐらいの稼ぎはある。

始める上でハードルが恐ろしいほど低い仕事であり、作業そのものも単純な仕事なのに、人並みに稼げるのですから、以前の状況が厳しい人ほど「ラクチンだな」と思うはずです。

時間の縛りがない

時間の縛りがないというのも、この仕事を楽だなと感じさせてくれる1つの大きな要因だと思います。

例えば朝は起きたいときに起きても良いし、気分が乗らない、体調が悪いという理由で仕事を休んでもまったくお咎めなし!

もちろん、休んでばかりではお金にならないから休んでばかりじゃダメではあるけど、サラリーマン生活だと許されることがなかった”やりたいときに仕事をする”が許される仕事です。

だから、ストレスらしいストレスがほぼありません。

場所の縛りがない

これはややオマケと言ってもいいかもしれないけど、場所の縛りがないのもこの仕事の良さです。

例えば、この仕事をやりながら日本を旅するなんてことも可能で、それを実現している配達員も居ます。

大阪の人間だから大阪でしか仕事をしちゃいけないなんてことはなくて、東京で1か月出稼ぎ!なんてこともできるわけです。

里帰りをしたついでに近所で稼働!みたいなこともできますから、場所に縛られる仕事ができます。

「楽すぎる」で割り切れない部分

楽すぎるだけでは割り切れない部分があるのも事実です。
人生楽ありゃ苦もあるさじゃないけど、次のような部分でトレードオフの関係が成り立っています。

収入が安定しない

基本的に収入が安定しません。安定しないどころか、年々厳しくなってすらいます。

まず需要が不安定な仕事ですので、稼げる日と稼げない日の差がどうしてもありますし、それを事前に予測することも把握することもなかなかできません。

加えて、運営側は少しずつ配達報酬を削っています。赤字運営をしている会社が多いので致し方がない部分があるとはいえ、物価が上がる昨今の事情なんてどこ吹く風という勢いで報酬が削られていくので、加速度的に生活が厳しくなります。

しかも、長期的に見ればロボットや自動運転車での配達というのも視野に入ってきているので、どこまでこの仕事があるのやら…という不安もあります。

事務手続きがめんどい

配達員は個人事業主ですから、税金等の手続き諸々を自分でやらなければいけません。

サラリーマン時代なら書類や帳簿は苦手だ…で済ますことができたことかもしれないけど、個人事業主はそうはいきません。

自分で勉強して、鉛筆なめなめしてやるしかありません。

自分を律しなければいけない

時間は自由、人間関係はほぼない!とストレスフリーな仕事ではあるけど、ストレスがない自由な状況になればなるほど、自分を律することが求められます。

それができない人は、どんどん状況を悪化させていきます。

時間の縛りはないとはいえ、稼働しなければお金になりませんから、だらだらしていればいるほど生活は苦しくなります。そういう状況になったときに叱ってくれる先輩や上司もいませんから、自分で自分を律することが求められます。

この仕事だけではジリ貧になる

楽な仕事というのは、たいていは誰でもできる仕事です。

誰でもできる仕事というのは他の人でも替えが効く仕事でもあり、替えが効く仕事ということは、この仕事を通して特別なスキルや仕事が身につくわけではないことを意味しています。

つまり、この仕事をながく続けても、他者から評価されるような何かが身につくわけではありませんので、この仕事を続ければ続けるほど、他の仕事に行けなくなるという厳しい現実があります。

この仕事をしながら、資格やスキルを身に着ける努力を並行して続けなければジリ貧になることはほぼ確定です。

てなわけで・・・

人間関係や時間の拘束などが苦手な人にとっては、そういったものがほぼないこの仕事は「楽すぎる」と感じるかもしれません。

自分を律することができて、体力仕事がそれほど苦ではないって人には転職かもしれません。

でも、目先の楽さにおぼれてしまうと転落が早いのもこの仕事の特徴だと思います。

他で使えるスキルや知識は身につかないし、思いっきり自分を甘えさせることができる環境や状況を知ってしまうと、自分を厳しく縛るルールのようなものは苦痛でしかなくなります。

そこから他の仕事を…は本当にハードルが高いと思います。

「ウーバーイーツの仕事、楽すぎる」って思える感覚が残っているうちに、その感覚を保ちながら人生を構築していくほうが良いような気が、4年も配達員をしている自分の立場で思う事でもあります。

 

takmon-pv.hateblo.jp