某フードデリバリー配達員のブログ

中年男性フーデリドライバーの独り言

物流の人手不足解消にウーバーイーツが進出するんだろうな…って話

日本の物流業界は人手不足に悩んでおります。

それは会社としての売上を伸ばせないという事だけではなく、日本全体で見ても物が届きにくいという由々しき問題となりますので、ビジネスの上での大きな課題となります。

その課題解決にウーバーイーツが一歩踏み出しんじゃないかな?と思う案内が先日各配達員の元に届きました。

このアプローチの延長上には、下請け、孫請けのような縦割りの物流業界を変えて、配達員がもっと大きく自由に稼げる未来にするための革命があるんじゃないかな?という予感もしています。

物流の人手不足解消にウーバーイーツが進出する?

3PLの最大積載量増加

先日ウーバーイーツより配達員に対して、新サービス展開の案内が届いたそうです。

 

簡単に言いますと、ウーバーイーツが展開している配達代行サービス(3PL)の最大同時配達件数が14件に増えますよというもの。

今までが3件ですから、プラス11件!

案内が届いてすぐに界隈では「14件!?」「バッグに入らんよ…」などの声が当然の如くあがりましたが、この変更は食品配達サービスとしての変更ではないと思われます。

食べ物を同時に14件配達なんてしちゃうと、終盤は食べ物がダメになっている可能性しかありませんからね。

では何のためか?となると、引用したツイートでも触れておられるように、食べ物以外の配達を想定した変更であると思われます。

物流の人手不足は更に進行していく

日本は物流の人手不足が非常に大きな課題となっております。

経産省もそれを訴えております。

 

我が国の物流を取り巻く現状と取組状況(経済産業省・国土交通省・農林水産省)

 

長距離トラックの上限速度を緩和したりしてその人手不足を埋めようとしていますが、ニーズに追い付けそうにないのが現状です。

ニーズがあるという事は運送業界は稼げるんじゃないか?となりそうですが、供給が不足しているということは売上の伸びしろがないということを意味していますので、どの運送会社も苦々しい思いをしていると言います。

そんな物流不足に、ウーバーイーツが入っていこうという事なのだと思います。

食品配送にウーバーイーツの3PLはイマイチ噛み合ってない

3PLは配送代行サービスとしてすでにスタートされているサービスですが、イマイチこれを活用しているお店を知りません。

マクドナルドがマックデリバリーの配達員としてウーバーイーツの配達員を活用しているという活用事例もありますが、マクドナルドの配達員が来ると思ったらウーバーイーツの配達員が来たやんけ!というクレームになっているそうで、イマイチ上手く活用されていない印象があるサービスでした。

 

でも、物流の人手不足で確実に人手は欲しいはず。何ができる?という所で、バイク便のような方向性を見出しているのだと思います。

個人的にはそちらの方向のほうがよりウーバーイーツの配車アルゴリズムの本領発揮になるんじゃないか?と思っています。

なにせ、ロシア-ウクライナの戦場で、ウクライナの効率的な補給線を構築しているのがウーバーイーツの配車アルゴリズムだと言われています。

shueisha.online

「Aにある何かをBにいついつ届けたい。それを可能とするのは誰?」

をリアルタイムで最も効果的に実現しているのがウーバーイーツの配車アルゴリズムだと言われています。戦場と言う命のかかる場面で最も重要な補給ラインの重要な役割を担っています。

料理を届けるのか弾薬などを届けるのかという補給するモノが違うだけで、効率よく効果的にスピーディーに届けるという目的は同じですから、普段のビジネスの現場で磨かれたアルゴリズムがそのまま活きるわけです。

 

日本の物流の人手不足を解決するためにウーバーイーツの配車アルゴリズムを用いるというのは、ウーバーイーツのビジネスの思想や目的からすれば当たり前の事だと思いますしお手の物だとも思います。

まとめ

ウーバーイーツの3PLのサービス内容の拡充は、日本の物流業界にちょっとしたインパクトを与えることになるかもしれません。

この3PLの変更の延長線上には、物流の空荷トラック問題の解消にもつながってきます。

ウーバーイーツが軽貨物の個人事業主を今より大量に抱えるようになれば、その軽貨物のトラックは自身で営業したり、誰かの下請けという形だけではなく、もっと自由に、あちらの荷物をこちらへ…という仕事の仕方が可能になります。

どんどん効率化、最適化が進んで行きます。

その第一歩になる変更なんじゃないかな?と思います。