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意思決定の成功率を向上させる意思決定プロセス4つのポイント

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意思決定の成功率は高めることができる。

その秘訣は”プロセス”にあります。

思い込みによって歪んだ意思決定をしないために、また、よりよい結果を出すためにベストの決断を下せるのかどうかは、”プロセス”がカギを握っています。

そのことをスタンフォード大学ビジネススクール教授であり、GoogleやGAPをはじめとする世界的企業のコンサルティングも行なうチップ・ハース教授とオンライン教育大手Thinkwellの共同創設者ダン・ハースのハース兄弟の著書「決定力!」が明らかにしてくれています。

その「決定力!」に書かれている成功する意思決定プロセスとはどのようなものなのかの要点を紹介させていただきます。

良い意思決定を行うにはプロセスが重要な理由

意思決定を行う上で何が重要なのかという部分には、人それぞれにご意見があるかもしれません。

直感や経験という意見もあれば、合理性などの意見もあるかもしれませんが、なぜ”プロセス”こそが意思決定の成否を左右しているとするのか。それにはこのような理由があります。

良い意思決定はプロセスがある

意思決定の精度を上げるためにはどうすればいいのか。
徹底的に分析して決断を下すこと。

そう考える方は多いと思います。

では、どのような分析が良い結果を導いたのかなどをシドニー大学のダン・ロバロ教授とマッキンゼー・アンド・カンパニーのオリバー・シボニーディレクターが1,048回に及ぶビジネスの意思決定を調査し、意思決定の方法とその結果(収入、利益、市場シェア)の両方を追跡しました。

すると、分析よりもプロセスのほうが6倍重要だということがわかったそうです。

分析を徹底的に行っているよりも、意思決定の中で生じる困難や障害を乗り越えるためのプロセスを効果的に用いている意思決定のほうが6倍の結果(収入、利益、市場シェア)を手にしているのです。

人間には意思決定を行う上での欠陥がある

意思決定を行う上で、正確で合理的かつ成功確率の高い判断を下したいと思うものです。

しかし、人間が元来持っている特性は意思決定を正しく行う上ではマイナスに働くものが多くあります。

例えば、直感。
直感が働いたのでそうしたという判断の仕方をすることはありますが、直感による判断の成績が良いのは精通した分野だけ。他の分野に関しては特筆するほどの成績を出すことはできないことがわかっています。

また、情報を集めて分析しているつもりでも、その集める情報に偏りが生まれる傾向があります。

その偏った情報で意思決定をしていますので、客観的な判断をしたつもりで偏った意思決定をしているということはよくあることです。

そのような意思決定を行う上でマイナスになる要因を無効化したり最小化するためのプロセスの有無が、成果に大きく影響を与えています。

意思決定の精度を落としている4つの要因

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人間には意思決定の精度を落とす要因がある。
その要因とはどのようなものなのか。

それは次の4つの要因で、これらに対応する術(プロセス)を持ち合わせていない場合、意思決定に歪みを生み、意思決定の成功率を落としてしまうことになります。

  • 視野の狭窄 … 選択肢を極端に減らし、1つの選択肢に固執する
  • 確証バイアス … ある状況に対して確信的に信念を抱いたあとに、その信念を裏付ける情報を探す
  • 一時的な感情 … 難しい決断に直面すると心が揺さぶられる。あれでもないこれでもないと悩む
  • 自信過剰 … 自分自身の能力や判断は絶対に間違えてない、正しいものだという傲慢に近い確信

決断ミスはこの4つの要因によって生まれるとされています。 

takmon-pv.hateblo.jp

その4つの要因は、避けていと思ってもなかなか避けられない手ごわいものばかりで、意思決定に悪影響を与え続けるとても厄介な存在です。

そこで重要になるのが、次に紹介する意思決定の精度を上げるための4つのプロセスです。

 

意思決定の精度を上げる4つのプロセス

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4つの特性によって、客観性を欠いた意思決定になることがあるのが人間です。

だから、その4つの特性をいかにコントロールするのかの工夫が大切で、その工夫とは、意思決定のプロセスそのものでもあります。

中でも次のプロセスを意思決定の中に意識的に入れることが、意思決定の成功率を大きく向上させることにつながります。

選択肢を広げる

視野の狭窄に陥ることを防ぎ、客観的で合理的な判断を下す。
そのためには”選択肢を広げる”というプロセスを意思決定の中に組み込むことが非常に効果的です。

視野の狭窄とは、0か1、白か黒の二択の状態に陥った極端に選択肢の少ない状態を指しますので、選択肢が増えることで、視野の狭窄状態を脱することができます。

その選択肢を増やす方法として以下の方法があります。

機会費用を考えてみる

同じ時間とお金を他の選択肢に使えるとしたら何に使う?
そう自問自答することで、他の選択肢を浮かび上がらせることができます。

選択肢の消去テスト

今ある選択肢が全て使えなくなった時に、どうする?
そう自問自答して、意識の外にある選択肢を探すように仕向ける事ができます。

同じ問題を解決した人を探す

今の自分が直面している問題を解決した人を探す。
そしてその人が取った選択肢を知ることも、選択肢を増やす上で効果的なアプローチの1つです。

仮説の現実性を確かめる

選択肢を広げることで視野の狭窄を防ぐことができますが、選択肢を増やしたつもりでも、よくよくみると似たような選択肢を増やしているだけという事があります。

つまり確証バイアスによって偏りがある可能性があります。

そんな確証バイアスから少しでも抜けるための方法として、次のようなものがあります。

反論を求める

確証バイアスによって自信過剰気味になっていると反対意見を聞くことも、求めることもできないものですが、だからこそ敢えて、反論を求める。

そうすることで、その選択肢が他の角度から見ればどのような意味や影響があるのかを知ることができ、客観的に選択肢を検証できるようになります。

その選択肢が正解となるときの条件は?

今選ぼうとしている選択肢が現実的な選択肢であるかを確認するために、それが正しい選択肢だったとなる時はどのような条件が揃っているとき?と自問する。

現実的な条件が揃うならその選択肢は現実的ですが、無理で無謀な条件が達成されなければ実現できない選択肢は思い込み(確証バイアス)が含まれていると見て間違いがありません。

この状況で正確な情報を得られないとしたら?

確証バイアスによって都合のいい情報だけを集めていないかを自問自答するために、正確な情報が得られていないとしたら、それはなぜ?と自問自答してみる。

そうすることで、正しい情報を得るために見落としてはいけない要素を見出すことができますので、そこから正しい情報を得るにはどうすればいいのかを考えるキッカケにすることができます。

客観的な情報を集める

確証バイアスによって思い込みが強化されているとき、外の判断よりも、自分の内なる判断や考えを重視しようとする心理が働きます。勘や経験を頼りにするというのもそれです。

その結果、客観的な情報を集めようとしなかったり、軽視してしまいがちです。

だからあえて、意図的に意識して客観的な情報を集めて、外部の視点で考えるようにして、確証バイアスにハマり過ぎないようにします。

ウーチングする

検証可能な選択肢の場合、実際に小さくテスト(ウーチング)してみることで思い込みを完全に拭い去ることができます。

仮説が実際に正しいのか間違っているのかは、テストをすれば一発でわかるためです。

決断の前に距離を置く

意思決定のプロセスを経てベストな選択肢を選んだ。

しかし、まだどこかで偏りがあるのではないか?
何か間違えているのではないか?もしくは間違えていないと過信しすぎていないか?

それらを確かめるために、決断から一旦距離を置いて、一歩引いた視点で冷静に見るための時間を用意することも、意思決定の成功率を高めることに繋がります。

特に意思決定の前に次のようなことを試してみることで、その意思決定に後悔することはないのか否かを判断することができます。

10-10-10フレームワーク

その意思決定に対して10-10-10フレームワークを用いて将来を想像して、間違いがない決断なのかどうか自分で判断してみるという方法があります。

10-10-10フレームワークとは、次の3つの時間軸を想像してみることを指します。

  • 10分後 … 10分後はどう思っているだろうか?どうなっているだろうか?
  • 10カ月後 … 10カ月後はどう感じているだろうか?どうなっているだろうか?
  • 10年後 … 10年後はどう思っているだろうか?どうなっているだろうか?

それぞれの時間軸を想像して見て、意思決定が正しいのか否かを判断します。

親友ならどうアドバイスする?

今置かれている状況と全く同じ状況に親友が陥っているとしたら、どうアドバイスする?

そう自問自答することで、親友の視点=客観視して状況判断できるようになります。
親友の視点で見れば、もっといい選択肢が思い浮かぶかもしれませんし、背中を押して前進させてくれるかもしれません。

優先順位を明確にする

大切にするべき価値観を明確にして、その優先順位をつける。

そして、優先順位をつけた価値観と照らし合わせて、意思決定が正しいのかどうかをチェックしてみるこおで、意思決定の是非を判断することができます。

誤りに備える

完全な意思決定というものはありません。

あるのはその判断が正しかったケースと、間違っているケースという2通りの未来があるということだけです。

その2通りの未来にたいして今できる事は、それぞれの未来に対して備えることです。

判断が正しくて、大成功の結果となったらどうするのか。
判断が間違っていて、損失が出る結果となったら次はどうするのか。

いずれの未来にも対応できる備えを今から用意しておくことが大切です。

意思決定プロセスを使うことで起きる変化

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意思決定は日常的なものです。

日常に些細な場面から、大きな分岐点となるような大きな決断に至るまで大小さまざまな意思決定がありますが、この記事で紹介している意思決定プロセスはいずれにも応用が可能で、使うことで次のような変化を起こすことができます。

仕事

仕事には大小さまざまな意思決定の場面があります。

例えば、就職や転職。
人生を左右する大きな分岐点ですし、慎重に良い決断を下したいと思うはずです。

そこにここで紹介している意思決定プロセスを活用すると、就職や転職の成功率を高めることができます。

例えば、希望する就職先はいきなり絞り込みすぎないこと。
並行して就職活動、転職活動を進めていくことで客観的に比較したり、1つがダメになっても次があるという余裕が生まれたりします。

また、就活の場合は職場体験ができるケースがありますので、それを活用することで、実際の職場の空気感を味わうことができ、自分に合うかどうかを知ることができます。

他にもネット上にある会社の口コミ情報などを見ることで、実際の職場の空気を知ることもできますよね。

プライベート

プライベートでも意思決定プロセスが役立つ場面はたくさんあります。

例えば、恋愛。ひいては結婚もそうですね。
恋人を選ぶ段階では、早々に一人に絞り込むよりも、いろいろな人と話したりデートをしたり重ねながら、自分に合いそうな人を選ぶほうが良いかもしれません。

結婚となると人生の一大事です。

勢いで結婚を決めてもいいですが、長い人生の全ての時間をともに過ごすパートナーとして決断するのです。

一旦決断から距離を置いて、10-10-10フレームワークで相手との今後を想像してみてもいいかもしれませんし、良い未来と悪い未来を想定して、そのそれぞれの未来において自分はどう振る舞うのかを決めておけば、腹をくくって決断することもできるようになります。

まとめ

決定力!」に記されている、良い未来を手に入れる可能性を高める意思決定プロセスについてまとめさせていただきました。

書籍の中にも書かれていますが、完璧な意思決定というものはありません。
未来は不確定ですし、人間には確証バイアスという先入観が常に存在していますので、どうしても意思決定が失敗に終わる可能性が存在し続けます。

しかし、その意思決定の精度を今よりも少し高めることは可能です。

プロ野球の世界では、3割バッターは一流と評価され殿堂入りも夢ではありませんが、2割バッターは来年の契約も危ういです。10回の打席で3回ヒットを打つのか、2回ヒットをうつのか。

たったそれだけの差で野球人生が雲泥の差になります。
その雲泥の差を生んでいるのは、どのボールをどのようにして打つのかという意思決定の精度の違いです。

これは人生でも仕事でも同じです。

未来を大きく変えるためには、何も10割バッターになる必要はないのです。
10回の意思決定の中で2回の正解だったものが、3回に増えるだけで一気に評価も結果も改善されるのです。

しかも、そのために必要なのは意思決定のプロセスを見直しだけです。

ぜひこの記事で取り上げている意思決定のヒントを参考にしていただき、更に「決定力!」で具体的な事例やケーススタディを学んで、あなたの人生を今より更によいものへと変えるキッカケにしていただければ嬉しく思います。

takmon-pv.hateblo.jp 

決定力! 正解を導く4つのプロセス