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思考の練習帳

適当に。

長谷川豊アナの自業自得の人工透析患者死ねって発言に元患者家族として思う事

健康

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弟を先天性の遺伝的要因による腎臓病で亡くしたものとしては、どうもシックリこない事を長谷川さんという元フジテレビのアナウンサーさんがブログで書いていた。

 看病したり見送った立場として読んで思った事をネットの海のはずれのはずれで、本人には恐らく届かないであろう駄文として残しておきたい。

多くの人のブログやブコメでも出つくしているような事を、自分なりの言葉で書くだけなので、目新しい事は何もありませんが、何かシックリこないなという自分の気持ちを残す意味で。

自業自得は自腹

この人の言いたい事の主旨は「自業自得なら自腹」って事ですよね。

人工透析をテーマにして書かれてますが、要は自業自得で病院にかかる人は全額負担でいこうよって事だと僕は解釈しています。

糖尿病になる人は生活習慣がオカシイ人だから自業自得であり、その結果透析になるのは本人の責任。

なのに国のカネを使うんじゃねーよって事だと思いますが、自業自得じゃない病気や怪我ってどれぐらいあるのでしょうか?

どのような病気も怪我も、言い方一つで自業自得で片づける事ができると思いますが。

長谷川さんがこれから病院にかかる際には、是非、自業自得の場合は自費で診療を受けるという手本を見せる事から始めてみて欲しいです。

風邪を引くのも自己管理不足、ガンになったとしてもタバコを吸う人との付き合いがあるなら受動喫煙によるものかもしれませんので、そんな人の近くに居た自業自得。
虫歯になって歯医者に行っても、歯磨きを一度でも怠った事があるなら自業自得です。

医師と患者の信頼関係

取材した医師の多くは、透析患者は大なり小なり自業自得病だという認識のようです。

弟の主治医の事を思い浮かべて、あの人もそうなのか・・・と思うと寂しい気持ちにはなりましたが、今の僕がそう思った所でだからどうという事もありません。

仮に当時の先生がそう思っていても、最後の最後まで色々と助けてもらいましたので。

ただ、現在進行形で透析治療を受けている患者さんと先生との間に不信感を芽生えさせるには十分だと思います。

透析患者はギリギリの精神状態の人が本当に多いです。なまじパッと見は健常者とは変わりませんので、周囲から理解をしてもらいにくい立場にあります。

だからこそ、抱える辛さや怖さ理解してくれる人が1人でも居るのかどうかの違いが今日を耐える力になっている事もあります。

その理解者の1人だと思っていた医師や看護師の方は、自業自得だし医療を崩壊させる闇だと思っているのだと知れば、透析を受けない事が国のため、先生のためと思う人も出てくるでしょう。

もし自分が看病をしている時期にこの記事が出ていたら、まず間違いなく、余計ないざこざが身内の中で起きていたな・・・と目に浮かぶ。つらい。

文脈の中の死ね

長谷川さんは議論を望んで記事を書かれたそうですが、「死ね」という刺激的な言葉で強烈に人を引きつけたんですから、多種多様な色々な人が来るでしょうし、感情的な反応もそりゃ増えるでしょう。

刺激が欲しいからって料理に七味をかけすぎると、料理の味そのものがなくなるようなもんです。

それを見越してないのなら書き手の実力不足だし、それを見越していても伝わらない文章を書いてないのですから、それも書き手の実力不足じゃないでしょうか?


そして、注目を集めるために敢えて刺激的な「死ね」という言葉を使い、実際に多くの人がその刺激に反応しましたし、僕もあまり他人の記事に反応しないのに、こうして反応しました。

しかし、この「死ね」の言葉の前の文脈に因果関係があり実現可能な論なら、撒き餌として成立しないと思いますよ。

自己負担でお金を払えないなら治療せずに死ねというのは、例えでもなんでもありません。透析を辞めると本当に死にます。

「保育園落ちた、日本死ね」も「豆腐の角に頭打って死ね」も、死ねとは言ってますが、言葉そのものの意味を意図していません。

この違いは大きいと思いますが。

 

何を議論したいのだろう

記事の着地点を考えると「健康保険制度」にあるのだとは思います。

少子高齢化の日本において健康保険については避けて通れない問題であり、そのためには必要な健康保険料の支払いを選別しましょう、明確な基準を設けましょうという問題提起が記事の本来の狙いなのかな?と思ってはいます。

ただ、突き詰めるとそれは憲法の話になるようですね。

日本国憲法第25条には以下の規定があります。

        すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

いわゆる生存権を規定した条文になります。

 

透析患者は殺せと言う長谷川豊の暴論にデータに基づいて反論してみる - Noblesse Oblige 2nd by iGCN


憲法も法律も全く詳しくないのでid:iGCN さんの記事は非常に勉強になりました。

憲法が健康保険制度の土台にあるとしたら、制度を変えるためには憲法を変えろという所にまで論を進めなくてはいけないのかもしれませんが、あの記事からこの論にまで発展するとは思えないし、実際に発展はしていない。


人工透析患者の中にはズルい奴がまぎれているという認識だけが少し広がっただけという気がする。

 

最後に

全く関係ない部分で、「へー・・・そうなのか」と思ったのを最後に。

ヤフトピにもなり、そこそこネットが騒いだとしても、はてぶ1,000超えしないんだね。